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人の目を惹きつける!目立つ色とのぼりデザインのコツとは?

人の目を惹きつける!目立つ色とのぼりデザインのコツとは?

屋外設置型の広告媒体として、店舗やイベントなど街中のいたるところで見かけるのが「のぼり」です。 初めて作成を考えている人も多いと思いますが、今では多くの店でもいろいろな種類の旗を設置しているため、デザインを工夫しないと似たり寄ったりの印象になってしまいます。

デザインで魅力を引き出すには、目立つ色の組み合わせを理解することが重要です。今回は目立つ色の組み合わせとのぼりデザインのコツについて、デザイン例を交えながらご紹介します。

目立つ色の組み合わせパターン
赤×白 赤×白
赤×黄色 赤×黄色
赤×黒 赤×黒
オレンジ×青 オレンジ×青
ピンク×黄色 ピンク×黄色
黄色×黒 黄色×黒
黄緑×ピンク 黄緑×ピンク
緑×白 緑×白
青×白 青×白
黒×白 黒×白

色の組み合わせ選びに迷った際は「補色」や「類似色」を見るのもポイントです。
補色とは、色相環の中で反対側にある色の組み合わせを指します。補色は色と色の差が大きく、お互いの色を引き立てやすいため、目立ちやすく見えます。
類似色は、色相環の中で隣にある色の組み合わせを指します。補色とは反対に、色と色の差が小さいため、統一感を出したい場合におすすめです。

色相環

赤やオレンジなどの暖色が目立ちやすいと述べましたが、全てにおいてそうとは限りません。例えば旗を設置する場所の明るさによっても変わってきます。以下では場所の明るさと色の関係について解説します。

昼の明るい時間帯におすすめの色の組み合わせ

昼間のような明るい時間帯では、黒や青といった色を背景に使うこともできます。
背景色は暗めの色でも、黒(背景)×赤(文字)、青(背景)×白(文字)のように、文字で何色を使うかによって目立ちやすさが変わってきます。

夜の暗い時間帯におすすめの色の組み合わせ

特に飲食店では夜の時間帯も飾られていることが多いため、見え方に差があることを覚えておきましょう。 背景が紺や黒など濃い色は、日光の下でははっきりと見えるためとても目立ちますが、夜になると暗さに溶け込んでしまうため見えづらくなります。
夜のように暗い時間帯には背景に黄色や赤のような明るい色がいいでしょう。こちらも同様に黄色(背景)×黒(文字)、赤(背景)×白(文字)と文字の色との組み合わせがポイントです。

昼と夜、両方のシチュエーションで映える看板を作りたいということであれば、明度・彩度が高い色を使うのがコツです。 白や黄色は明度・彩度ともに高い色の例です。

デザインで注目を集めるためには色の組み合わせが重要ですが、デザインの目的に合わせた色選びもポイントです。以下の3つの観点で見ていきましょう。

  • 視認性‥見やすさ。瞬間的に理解できるかどうか。
  • 誘目性‥見つけやすさ。周りを意識していない人の目に入るかどうか。
  • 可読性‥読みやすさ。早く正確に読み取れるかどうか。

例えば、看板に書かれている飲食店のメニューを例にとると、瞬間的に理解できる場合は視認性が高いと言えます。色はもちろん、文字に縁をつけたり注目させたい一部の文字を大きくしたりといった工夫ができます。

誘目性は、特に周りを意識していない人がふとした時に看板に目がいくといった場合に誘目性が高いと言えます。誘目性が高いものは一般的に高彩度色、暖色系と言われています。
可読性は、文字の読みやすさです。小さい文字でたくさんの情報を載せるよりも、大きい文字で短くわかりやすい情報を載せるほうが、可読性が高いと言えます。

屋外設置型の広告媒体は、のぼりの他にも看板や懸垂幕などがありますが、それぞれに求められるデザインの要素があります。看板や幕などはサイズが大きく固定されているため文字や画像・写真など情報を多く入れることできます。それに反しのぼりは看板に比べ小さく、ポールに通して使う旗の一種のため風にはためきます。 文字や画像・イラストを入れることは可能ですが、風などの問題でデザインも一目で分かりやすいものが求められます。

目立つのぼり=派手な色と考えがちですが、文字と背景の色の組み合わせを考えないと、かえって見づらくなってしまいます。色数を多くするとわかりづらいため、シンプルにモノトーンを含め2~3色を使うのがよいでしょう。人が無意識でも目につきやすい「誘目性」がある色としては赤や黄色などがよく使われています。また、人が見たときにパッと認識しやすい「視認性」を上げるには背景と文字の配色が大事になってきます。

いくら目立つ色でも赤やオレンジの暖色系の組み合わせだと打ち消しあうため、ぼやけたイメージになってしまいます。弁当屋の旗の場合、黄色の背景に赤文字の色使いだと目を引きやすく食べ物に近い色のため適しています。

赤の背景色に緑の文字色だと、緑が寒色系のため食べ物の旗として視認性に欠けるといえます。また、上述したように色相環上で反対の組み合わせである「補色」を使うとインパクトのある配色になります。

目立つのぼりの配色例

通行人が旗を見て、書かれている内容を確認してから実際に入店するまでに、ある程度の距離が必要です。

伝えたい情報はたくさんあると思いますが、シンプルに「秋の味覚」など遠くから見ても何が売りなのかわかるように、一番伝えたいメインコピーは多くても文字数は7文字程度までに収まるようにしましょう。 情報が多すぎるとごちゃごちゃした印象を与え、視認性が下がり、何を伝えたいのか意味がわかりづらくなってしまいます。

遠くから見ても伝わる文字数ののぼりデザイン例

文字だけのデザインもシンプルでわかりやすいですが、より宣伝効果を上げるにはイラストや写真を入れて作ることもひとつの手段です。

例えば、同じアイスコーヒーののぼりでも、左側はデザインの工夫はされていますが情報が文字だけのためイメージしづらいです。暑い夏に飲みたくなるのは清涼感のある青い背景にアイスコーヒーの写真が入った右側のデザインと言えます。

見る側がイメージしやすい写真やイラストののぼりデザイン例

目立つことに加え、さらに他店と差をつけたいのなら周囲の状況に配慮したデザインを作る必要があります。

同じ内容を表すのぼりでも、季節ごとに背景色などを変化させることがポイントです。

例えば年中食べられる「うどん」の旗なら、夏場はざるや冷やしで食べられることをアピールできるように、青を基調とした色味のデザインにすると季節感が増します。

逆に秋~冬は温かいうどんを連想させるような暖色を使うと「寒いから温かいものを食べたい」といったお客様の潜在的な希望に沿ったデザインのため、目につきやすく集客効果が期待できます。

季節ごとに行われるセールやキャンペーン・イベントに向けたのぼりの場合も、季節を連想させる色使いで製作することが基本です。

季節を感じさせるのぼりデザイン例

のぼりを特に目立たせるには、設置場所の景観と同化しないようにするのが注意点です。例えば、外壁が茶色の建物の前に茶色系統の旗を立てると、色が外壁と同化してしまい目立たなくなってしまいます。 白壁の住宅展示場に白っぽい旗、鉢植えの植物や街路樹の近くに緑の旗は、風景と同化してしまいます。設置する場所を予め想定した色とデザインの旗を製作するようにしましょう。

さらに集客に繋げられるようなのぼりにするには、レイアウトにも気を配りましょう。ただ、好きなように文字やイラストを入れこめばいいというわけではなく、全体のバランスを客観的にチェックすることでより一層伝わりやすい旗が完成するのです。自分でデザインすることももちろん可能ですが、業者に大まかな要望を伝えてプロのデザイナーにお任せするのもよいでしょう。

人は、縦型のものを見る時は本能的に上から下へと目線を移します。そのため一番最初に目が留まる上の部分ほど注目を集め、印象に残りやすいといえます。 のぼりにおいてもそれは同じで、コーポレートカラーを基調に商品や企業のロゴなど大切な言葉ほど上部に置くことが基本です。

画像がある旗でも、「ジンギスカン」のデザインは上部のイラストにボリュームがあるため下の文字の印象がぼやけてしまいます。一方で「ラーメン」のデザインのように文言が上でイラストは下に配置するレイアウトがすっきりとして見やすいデザインといえます。

ロゴとイラストの配置に関するのぼりデザイン例

文字やイラストの大きさの度合いや配置もまた、のぼりを目立たせる要素です。しかし、目立つレイアウトでさえあればいいというわけではありません。

例えば、イタリアンのパスタランチののぼりでも、左側ののぼりは英語のフォントなどを効果的に使っていますが文字の情報が多いのに対し、右側はイラストと文字を大きく協調し、シンプルかつカジュアルな印象を与え親しみがあります。

セール用ののぼりについても、右側は「SALE」の文字の大きさと「お買い得」というキャッチコピーが目を引くのに対し、左のデザインは大胆に文字を小さくしデザイン性を高めていますが遠くからは見づらいでしょう。

どちらも目立ちますが、お店の雰囲気やコンセプトにあったデザインにすることが大切です。

文字やイラストの配置に関するのぼりデザイン例1
文字やイラストの配置に関するのぼりデザイン例2

「目立つ」ということはどののぼりにも共通していえる大切なことですが、その中でものぼりの良さをより効果的に利用するコツは目的やターゲットを明確化し、見る側が興味を持つようなデザインにすることです。