のぼりはお店の戦略アイテム
いかに無意識に訴えて記憶してもらうかがのぼりを立てる際のテクニックです。
のぼりを毎日お店の前に立てるのはとても大変ですが、毎日立てることによって、お店はだんだんと認知されていきますし、認知してもらう必要があります。
結局、記憶力は反復で何度も何度も繰り返す努力が必要です。しかし、そう考えるとなんとかお店をアピールするという工夫が生まれます。
あるカレー屋さんはお昼休みの時間だけ、大盛り無料ののぼりを立てて、厳密に11時半から1時半までの間、毎日ランチタイムは大盛りを無料にしました。
毎日繰り返すことで、いつも安くするより覚えてもらえるようになるのです。
その理由は人間は得をしたいという意識より、損をしたくないという意識になることが関係しています。
カレーを食べるならランチタイムにそのお店で大盛りを食べるという意識になってしまうのです。
毎日、カレーを食べ続ける人はいませんが、週に1度ならランチタイムにカレーを食べたいという人はたくさんいます。 カレーを食べるなら、ランチタイムに大盛りが普通盛りの料金で食べようという記憶が出来上がるわけです。
これがいつも大盛り無料だったら記憶に残るでしょうか、またいつでも食べられると思ってしまうと、損をしたくないという意識も 生まれません。つまり、二つのアプローチでお客様にお店を印象付けることに成功しているのです。
のぼりをどのように使うかは、お店の戦略次第です。
賑やかな雰囲気を出したいからのぼりを立てる場合もあるでしょうし、新メニューを知らしめたいからのぼりを立てる場合もあるでしょう。
近所の飲食店がのぼりを立てているからという理由で、のぼりを立てるのでは意味がありません。
効果があるのぼりを見つけ、のぼりの効果が落ちてくる理由も知らなくてはなりません。
ランチタイムだけ大盛り無料にしたお店は、食べ終わったらすぐに席を立ってもらうというルールをお客様に守ってもらっていまも同じルールで営業を続けています。